夏期学校豊田会場の報告です。

今年度行われた日本民藝夏期学校は2会場すべて終了いたしました。

私は、愛知県豊田会場(2016年7月22日から24日まで)へ参加しました。

1日目

初日は、豊田市美術館にて3名の講師による講義。

民藝の概論から地域の民藝の取り組み、近年の民藝の周囲の動きや地域の工芸に対する考え方などを学びました。

初日夜の懇親会では、豊田市四郷(しごう)地区の保存会の方々による「棒の手」の演舞がありました。戦国時代の戦闘訓練から始まったという「棒の手」。鎌や刀をよけたり、交えたりと見ごたえのある演舞でした。そのほか、参加者の方の自己紹介など、和やかに交流を深めました。

第152回日本民藝夏期学校豊田

2日目

はじめに、豊田市民芸の森へ。

民芸の森は、元名古屋民藝協会会長、本多静雄氏の住まいがあった場所で、その名残りをとどめながら整備し今年の4月より一般公開されています。民芸の森倶楽部のボランティアガイドの方のご案内のもと、敷地内を回りました。途中、板締絞り染め体験を行ったり、地元の豊田茶などをいただきました。

152回夏期学校豊田

152回夏期学校豊田

その後豊田市民芸館へ。

豊田市民芸館では「動物文様の民芸」展が開催されており、学芸員のわかりやすい解説とともに見学しました。

昼食後、三州足助屋敷へ。

152回夏期学校豊田

同施設は、明治から昭和初期の足助地方の豪農をモデルに再現されたところで、織物や番傘、竹細工などの実演を見学したり、当時の暮しを想像したりしました。

その後、足助の街並みを散策。今も江戸時代後期から明治末までに建てられた建物が数多く残されていました。
街並みの途中で、足助を代表する商家で重要文化財の旧鈴木家住宅を見学。現在修理工事中で、その工事現場を特別に見学しました。

152回夏期学校豊田

夜は天然の鮎などをいただきました。

3日目

3日目は、豊田市民芸館にて愛知の手仕事実演を見学。瀬戸本業窯、久野染工場、挙母木綿の仕事の様子を見学しました。

152回夏期学校豊田

その後、公開パネルディスカッションに。南山大学教授、濱田氏の司会進行で、豊田市民芸館児玉館長、瀬戸本業窯水野氏、久野染工場久野氏、それぞれがお仕事の様子と、仕事に対する想いを語られました。

第152回夏期学校豊田会場

という、充実の3日間でした。

参加された皆様、また担当された豊田市のスタッフの皆様、大変お世話になりました。
ありがとうございました。

(M)