「日本民藝協会民藝講座」開講 —第1期生募集のお知らせ—

 日本民藝協会では、民藝への理解をより深めていただくため「日本民藝協会民藝講座」を開講します。2019年度は「入門編・民藝を知る」として、5回の講義を予定しております。次年度以降も継続した講義カリキュラムを検討しています。皆様のご参加をお待ちしております(定員になり次第締め切り。1期全5回となります)。
※定員に達しましたので、募集を締め切りました。

〔2019年度(第1期)「入門編・民藝を知る」講義と日程〕

 ◇第1回 2019年11月2日(土)
 「柳宗悦と日本民藝館」講師・杉山享司氏(日本民藝館学芸部長)

 ◇第2回 2019年11月3日(日祝)
 「これまでの民藝、これからの民藝」講師・高木崇雄氏(工芸店店主)

 ◇第3回 2019年11月23日(土祝)
 「芹沢銈介と民藝」講師・白鳥誠一郎氏(静岡市立芹沢銈介美術館学芸員)

 ◇第4回 2019年11月24日(日)
 「2020年のリアル —いまなぜ民藝か」講師・鞍田崇氏(哲学者、明治大学准教授)

 ◇第5回 2020年1月25日(土)  
 「複合の美 柳宗悦の民藝運動を根底で支えた思想」講師・中見真理氏(清泉女子大学名誉教授)

募集人員、会場、申し込み方法等

〈各回〉
 定員 30名
 会場 日本民藝館西館
    (京王井の頭線「駒場東大前駅」西口から徒歩7分、小田急線「東北沢駅」東口から徒歩15分)
 時間 14時から16時まで(受付は会場にて13時30分より)

〈参加費・全5回〉
 20,000円(民藝協会会員) / 22,500円(民藝協会会員外)

〈主催〉 日本民藝協会  〈協力〉 日本民藝館

〈申し込み方法〉
ファックス・メール等で、住所、氏名、電話番号(携帯もあれば)、メールアドレス、年齢、性別、民藝協会会員の有無を記載の上、日本民藝協会(mingei@jade.dti.ne.jp)にご連絡をいただくことで申し込み完了となります。申し込み受付後、参加費の振込先等をお知らせいたします。なお定員を超えた場合には、お断りをすることもございますのでご了承ください(申込用紙にご記入いただいても構いません→民藝講座申込書)。

〈受講上の留意点〉
・全5回参加できることを原則としています(参加できない講座がある場合の差額は返金いたしません)。
・お申し込みされた方以外の方の受講はできません。
・会場内での飲食、録音、録画等はご遠慮ください。
・開講日の受付の際に受講証をお渡しします。大切に保管し、講座参加の際には必ず携行してください。
・日本民藝館見学は、講座開講日当日のみ本受講証の提示で無料にて入館できます。
・講師の都合他やむを得ない事情で休講の場合は、原則として補講等を行います。
・申し込み受付後に受講をキャンセルする場合は、規定のキャンセル料を頂戴します。〈開講日1カ月前まで〉1,100円/〈開講日30日前から15日前まで〉受講料の30%/〈開講日14日前から3日前まで〉受講料の50%/〈開講日2日前以降〉受講料の100%(返金不可)

〔講義内容について〕

◇第1回 2019年11月2日(土)「柳宗悦と日本民藝館」(講師・杉山享司氏)

〔講義内容〕日本を代表する思想家の一人である柳宗悦の生涯と、柳が提唱した「民藝」の思想について紹介。併せて、柳が創設した日本民藝館の歴史とその特色あるコレクションの数々を紹介します。 
〔本講義の前に読んでおくと理解が深まる推薦図書〕柳宗悦『民藝四十年』(岩波文庫)、同『民藝とは何か』(講談社学術文庫)

ポートレート杉山享司(すぎやま・たかし)__日本民藝館学芸部長、日本民藝協会常任理事。1957年静岡県生まれ。専門は、近代工芸史(柳宗悦と民藝運動を中心に)、博物館学。最近の主な論考に「日本民藝館のコレクション――柳宗悦の蒐集をめぐって」(『ミュゼオロジーの展開 経営論・資料論』武蔵野美術大学出版局、2016年)、「柳宗悦の旅をめぐって」(『民藝の日本 柳宗悦と[手仕事の日本]を旅する』筑摩書房、2017年)、「我孫子から京都へ」(『柳宗悦と京都』光村推古書院、2018年)ほか。

 

◇第2回 2019年11月3日(日祝)「これまでの民藝、これからの民藝」(講師・高木崇雄氏)

〔講義内容〕1926年という時代になぜ「民藝」という言葉は誕生したのか、そして2019年という時代に「民藝」は何を語ろうとするのか。足元を確かめながら、視線をあげて前を見る、そんな話になれば良いな、と思います。 
〔本講義の前に読んでおくと理解が深まる推薦図書〕特になし。強いて言えば『人と物1 柳宗悦』(無印良品)

66878181_577738622630687_6130106546979340288_n高木崇雄(たかき・たかお)__「工藝風向」店主。1974年高知生まれ、福岡育ち。京都大学経済学部卒業。2004年に「工藝風向」設立。九州大学大学院・芸術工学府博士課程単位取得退学。専門は柳宗悦と民藝運動を中心とした日本近代工芸史。日本民藝協会常任理事、新潮社「青花の会」編集委員。

 

 

◇第3回 2019年11月23日(土祝)「芹沢銈介と民藝」(講師・白鳥誠一郎氏)

〔講義内容〕芹沢銈介は、手で作る喜び、手で作られた物への讃嘆をもとに、あくまで目線高く、同時に見る人や使う人への気配りを忘れずに仕事をした人。人の手や暮らしに根ざすが故の堅固さとおもしろさ、時間や地域を超えた普遍性。それが民藝の魅力、芹沢の目指したものだと思います。
〔本講義の前に読んでおくと理解が深まる推薦図書〕『芹沢銈介全集』(全31巻)をはじめとする芹沢の作品集

白鳥白鳥誠一郎(しらとり・せいいちろう)__1968年、静岡市生まれ。1991年、東北大学文学部史学科卒業。1993年より静岡市立芹沢銈介美術館に学芸員として勤務。現在まで79回の展覧会を手掛ける他、他館展覧会にも参画。芹沢銈介美術館オリジナル図録「芹沢銈介と棟方志功」(2001年)、「不思議の国・沖縄と芹沢銈介」(2006年)、「芹沢銈介 その生涯と作品」(2008年)、「芹沢銈介作品をめぐる30の物語」(2011年)、「芹沢銈介文集」(2013年)、「柳宗悦と芹沢銈介」(2015年)などを企画、執筆、制作。『別冊太陽 染色の挑戦 芹沢銈介』(平凡社、2011年)、「芹沢銈介の静岡時代」(静岡新聞社、2016年)なども執筆。 

 

◇第4回 2019年11月24日(日)「2020年のリアル ―いまなぜ民藝か」(講師・鞍田崇氏)

〔講義内容〕民藝をめぐる、僕の問いはずっと変わりません。「いまなぜ民藝か」。100年の時を経てなお、民藝に寄せられる「共感」からは、社会の道筋が透かし見えてきます。求められているのは、リアリティの形。それを、この場でもまた、探りたいと思っています。
〔本講義の前に読んでおくと理解が深まる推薦図書〕柳宗悦『民藝とは何か』(講談社学術文庫)、講師著『民藝のインティマシー  「いとおしさ」をデザインする』(明治大学出版会、2015)

DSC_01010鞍田崇(くらた・たかし)__ 哲学者。明治大学理工学部准教授。1970年兵庫県生まれ。1994年京都大学文学部哲学科卒業、2001年同大学院人間・環境学研究科修了。博士(人間・環境学)。総合地球環境学研究所を経て、2014年より現職。近年は、ローカルスタンダードとインティマシーという視点から、現代社会の思想状況を問う。著作に『〈民藝〉のレッスン つたなさの技法』(編著、2012年)など。民藝「案内人」としてNHK-Eテレ「趣味どきっ!私の好きな民藝」にも出演(2018年放送)。

 

◇第5回 2020年1月25日(土)「複合の美 柳宗悦の民藝運動を根底で支えた思想」(講師・中見真理氏)

〔講義内容〕柳思想の根幹にあった複合の美への理解を深め、民藝運動がより良き社会の実現を目指した精神運動でもあったことに改めて光をあてます。
〔本講義の前に読んでおくと理解が深まる推薦図書〕講師著『柳宗悦 複合の美の思想』(岩波新書、2013年)、同「閉塞状態に風穴を!  いま改めて柳宗悦の思想に学ぶ」(『民藝』2019年8月号所収)

中見真理 (2019年7月)中見真理(なかみ・まり)__清泉女子大学名誉教授。1949年東京生まれ、札幌育ち。一橋大学大学院法学研究科博士課程(外交史・国際関係論)単位取得満期退学。専攻分野:国際関係思想・日本文化史。主著:『柳宗悦 時代と思想』東京大学出版会、2003年。「ジーン・シャープの戦略的非暴力論」『清泉女子大学紀要』57、2009年。In Pursuit of Composite Beauty: Yanagi Sōetsu, His Aesthetics and Aspiration for Peace, University of Tokyo Press, 2011。『柳宗悦 複合の美の思想』岩波新書、2013年。

 

 

〔お問い合わせ〕

日本民藝協会 
〒153-0041東京都目黒区駒場4-3-33
TEL 03-3467-5911  FAX 03-3467-4537
e-mail mingei@jade.dti.ne.jp
URL https://www.nihon-mingeikyoukai.jp